松下電器産業、日本ビクター売却検討(※「中日新聞ホームページ」より<※情報の元ネタは日経新聞>)http://www.chunichi.co.jp/00/kei/20061224/mng_____kei_____000.shtml

松下、ビクター売却検討
事業再編総仕上げ
 松下電器産業が音響・映像(AV)機器の子会社、日本ビクターの売却を検討していることが23日分かった。業績不振のビクターを連結対象から外してグループ事業再編に区切りをつけ、成長戦略への取り組みを加速する。

 中堅音響機器メーカーのケンウッドと交渉を始めたほか、ビクター経営陣が米投資ファンドサーベラスをスポンサーとして松下から株式を買い取る、経営陣による自社買収(MBO)構想などが浮上しているもようだ。

 松下はビクター株の52・4%を保有中村邦夫社長(現会長)が就任した2000年以降、松下電工の子会社化などグループ再編を進めており、今回の売却が実現すれば総仕上げになる。

 一方、日本ビクターはデジタル家電の競争激化への対応が遅れて業績不振が続き、06年3月期の連結純損失が306億円。松下と重複する商品が多くグループ内競合の弊害も指摘されている。

 売却先に挙がっているケンウッドはビクター買収で映像機器を強化する狙いとみられる。ビクターとケンウッドの両社首脳が12月に会談したもようだ。松下は「業績回復に向けたビクターの経営を見守るという従来の方針に変更はない。売却に関しては何も決まっていない」(広報担当)と話している。

 <日本ビクター> 1927年に日本ビクター蓄音器として設立された老舗電機メーカー。薄型テレビやデジタルビデオカメラなどの音響・映像(AV)機器が主力で、技術力の高さに定評がある。54年に松下電器産業グループに入った。2006年3月期の連結ベースの売上高は8068億円、純損益は306億円の赤字。従業員数は約2万8500人(06年9月末)。