二本松産米:「何かの間違いでは」農家に動揺 規制値検出(毎日新聞)http://mainichi.jp/life/food/news/20110924k0000m040089000c.html

「何かの間違いではないか」。新米の予備検査で国の暫定規制値と同じ1キロ当たり500ベクレルの放射性セシウムが検出された福島県二本松市で、稲作農家の間に動揺が広がった。同市の三保恵一市長は23日、毎日新聞の取材に「仮に今後の本検査で規制値を超えれば、市場へは絶対に流さない」と語り、汚染米の流通阻止に全力で取り組む姿勢を強調した。それでも県産米の風評被害が強まるのは必至で、福島の厳しい試練が続く。【前谷宏、河津啓介、結城かほる、山田穀】
 500ベクレルの値が出た二本松市小浜地区(旧小浜町)は市南東部の山あいの純農村地帯で、稲作農家611戸、水田面積は112ヘクタール。
 同地区の農家の50代女性は「コメントのしようがない」と言葉少な。「他の地区で大丈夫という話が出ていたばかりなのに、これからどうすればいいのか……。怒りよりも不安でたまらない」と途方に暮れた。
 市内の農家の男性(59)は検査結果を知って「信じられない」と驚き、「(特定の場所で)なぜそんなに飛び抜けて高い数値が出るか分からない。本検査の結果を早く知りたい」と不安を漏らした。風評被害について「今年の県産米は半値しかつかないと言っていたが、この数字でさらにひどくなる。コメは売れなければ売れないほど、価格は下がり続けてしまう」と嘆いた。
 同市の三保市長は23日夕方、市幹部から知らせを受け、市と地元JAなどによる緊急の対策会議を24日開くことを決めた。結果について「厳粛に受け止めるが、具体的な対策は本検査の結果を待って決める。あらゆる検査結果を情報公開し、国民の安全安心を守ることが産地の義務で、風評被害を克服する唯一の道だ」と語った。
 だが、稲作農家の衝撃は大きい。小浜地区から遠くない市内の専業農家、近藤恵さん(31)は「これで完全に風評被害が出る。同じ二本松なので困る」とため息をついた。東京電力福島第1原発の事故後、既に今年のコメの購入をキャンセルする客も出ている。「お金で補償してもらうだけでは済まない。我々は客の信用を失った。今は先が見えず、希望をなくした状態だ。なぜ小浜地区でこれだけのセシウムが検出されたのか、せめてきちんとした分析をしてほしい」と訴えた。
 地元の「みちのく安達農協」の斎藤道雄組合長(70)は「早場米は無事に出荷でき、これまでの検査は大丈夫な数値だったので安心していたが、大変なことになった。出荷停止は本検査の結果を待つしかないが、農家には何の落ち度もない。原発がなければこういうことにはならなかったのに」と怒りをあらわにした。

今まで直接の被災地の福島県で出ないことの方がおかしかったので残念というか何んというか・・・。しかし、子の記事を見ると直接の補償があるのは福島の米作農家は原発周辺の浜通り福島第一原発周辺の市町村だけで、その他はないようですね。
個人的には、放射性物質の検査での算出がほとんどない会津地方ならともかく、浜通り地方はもちろんなこと中通地方も東京電力が全額賠償金金を農家に払うべきだと思うのですが・・・。
福島県都道府県別生産量全国四位を誇る、日本有数の米どころだけに↓。
http://www.toukei.maff.go.jp/dijest/kome/kome03/kome03.html