証明された日本人選手の実力 積極的な海外挑戦を(Atelier Hurricane)http://atelierhurricane.blog94.fc2.com/blog-entry-783.html

 フィリピンボクシング界を米国に導いたマニー・パッキャオが、大きな第一歩を踏み出したレジャバ戦はラスベガスMGMグランドが舞台だった。世界戦ではないとはいえ、同じ大舞台で注目の一戦を制した石田順裕選手の快挙はパッキャオ登場の衝撃に匹敵するものだと思います。石田選手本人はもちろん、日本ボクシング界の米国進出にとって大きな第一歩を踏み出せたのではないでしょうか。今後、米国で計画されている下田昭文選手、西岡利晃選手の防衛戦実現の後押しにもなるかもしれません。両王者にはこの第一歩を確かなものにしてもらいたいと思います。
 また、近年では西岡選手の敵地KO防衛、石田選手のカークランド粉砕、高山勝成選手の挑戦権奪取と世界挑戦、山口賢一選手のディブ戦、岡田隆志選手のアマ世界王者撃破など、海外戦が確実に実を結んできていますが、それらを振り返ってみると、西岡選手は入札に敗れた結果であり、石田選手はジムとの確執からメキシコのプロモーターと連携した背景があります。また、高山選手は日本で許されない王座への挑戦、山口選手は所属していたジムの待遇をめぐる現状打破、岡田選手は日本での現役続行が許されなかったことから、海外挑戦を余儀なくされた面がありました。
 海外での試合実現が簡単でないことや収益の面から国内開催が妥当と見られていたことなど、さまざまな事情があると思いますが、日本の経済状況およびボクシングを取り巻く環境も変わりつつあり、日本ボクシング界にとって海外進出は成功させなければならない生き残りをかけた勝負になるでしょう。帝拳プロモーションの計画も先を見据えたものだと思いますが、その他のジムにも積極的な試行錯誤と実行に期待したいと思います。
 西岡選手の快挙以後メキシコでの試合が増えたように(大久保雅史選手・堀川謙一選手のソーサ挑戦や天笠選手がゴンサレスの対戦候補に挙がった)、米国でのチャンスが増える可能性も十分あると見ます。日本人選手の力が通じることは既に証明済み。これまでの結果を生かして挑戦を続けてもらいたいと思います。恐れさえしなければ日本の大いなるチャレンジは必ず成功する。そう確信しています。