ウクライナ・クリミア情勢の今までのまとめ

  • 2月22日

ウクライナ最高会議(議会)がヤヌコビッチ大統領の解任を決議し、翌日正式に暫定政権が発足、ヤヌコビッチ大統領はロシア人地域に逃亡し行方不明に


(※この間、ヤヌコビッチ前大統領のクリミア半島逃亡の情報や、クリミア半島在住のロシア人の不穏な動きが公然となるも、パラリンピックが終わるまで大丈夫でしょ、とウクライナ新暫定政府は対ロシアに無為無策で過ごす)

  • 2月27日

ロシア人が多数を占める(ウクライナ系は1/4弱ほど)ウクライナ領クリミア自治共和国武装集団が議会を占拠し首相を解任。親ロシアのアクショノフ氏が新首相に就任し、ロシアのプーチン大統領に治安維持への協力を要請

  • 2月28日

逃亡中の片方、親ロシアのヤヌコビッチ氏がロシアで声明を発表。「私は正当な法に基づく大統領である。南東部やクリミアの人々は街頭で閣僚が選ばれる様な混乱を認めないだろう。身体に制裁が及ぶ可能性があった為、ロシア政府に保護を要請した。軍に対しては、引き続き今回の政変に関与する事を禁止する」と声明、プーチン大統領はこれを受けて、ウクライナ暫定政府を承認せず、ヤヌコビッチ氏を大統領とする前体制を支持

  • 3月1日

ロシアのプーチン大統領は、ロシア上院に同地域で軍事力を行使することへの承認を求め、ほぼ全会一致で承認。(この時点で、既に地元民兵に変装して、既にクリミアに事実上侵攻していた)

  • 3月2日

ウクライナ軍予備役を招集するも、守り難いクリミア半島に、ウクライナ陸軍は全域を合わせても3500人程度の軽武装の部隊とたった400人程度の海軍しか駐留しておらず、手遅れ。
この時点で、ロシアはクリミア半島の主要空港のだいたいを占拠。海は精強の黒海艦隊でクリミア半島沿岸を海上封鎖。陸もクリミア半島ウクライナ本土を結ぶウクライナ領ペレコープ地峡の結ぶ地峡南部に面するクリミア自治共和国領内の幹線道路を抑え(ロシア系住民多数なので問題なし)、陸海空の封鎖を電光石火でほぼ完了。
クリミア自治共和国のアクショノフ首相、ベレゾフスキー総司令官の帰順(裏切り)を受け入れ、「クリミア海軍」を創設。

  • 3月3日

ロシア・プーチン大統領は、地元自警団(民兵)と称する派遣軍(ウクライナ政府発表では約16,000人)出兵を事実上認める。
一方ウクライナ新暫定政府は、裏切ったベレゾフスキーに変わり、ガイドゥクを任命したが陸海空の封鎖により、ロシア系兵士は投降、ウクライナ系兵士の大部分はは暫定政府に従うが、自称ロシア系武装民兵(実質は正規軍)の圧倒的戦力差でにらみ合いがせいぜいの状況。

  • 3月4日

ロシア系民兵(実質は正規軍)が、ウクライナ軍兵士の立てこもる駐屯地以外の、クリミア自治共和国のほぼ全土を制圧
欧州(EU)委、総額110億ユーロの支援策決定もユダヤ系色の強い、現ウクライナ暫定政府の面子を知るロシア政府はおりこみ済み。同じく旧西側諸国がG8欠席示唆するも、これもロシアにとっては織り込み済み。

  • 3月5日

ロシア系武装集団(実質は正規軍)がウクライナ軍のミサイル基地の一部を制圧、ロシア軍のクリミア半島占領の既成事実化が淡々と進んでいる状態
米国ケリー米国務長官とロシアのラブロフ・ロシア外相は5日、緊迫するウクライナ情勢をめぐり.パリで会談し、ケリー長官はラブロフ外相に対し、ウクライナの新政権と直接協議を行うよう要求したが事実上物別れ状態。